こんにちは。
さっそくですが、この記事の流れは次の通りです。
円キャリートレード残高は一部調べることが可能ですが、残高全てを調べることは不可能です。ですので、その一部を見て、全容は想像していくしかありません。
そんな流れです笑。
円キャリートレードの分類
まず、円キャリートレード残高の調べ方の前に、円キャリートレードとは何なのかを定義したいと思います。というのも、投資家や投機家が持つポジションの形態によっていくつか種類に分かれているからです。整理のためにも今一度、定義を確認しておきましょう。
円キャリートレードを取引の形態で分類すると、オンバランス取引とオフバランス取引に分けられます(オンバランスとは貸借対照表表に載せること。オフバランスとは貸借対照表に載せないことを言います)。
オンバランス
- 日本の投資家の外貨資産購入
- 海外の投資家の円資金調達、高金利外貨資産購入
オフバランス
- 上場取引通貨先物
- 非上場証拠金先物
- 相対取引為替先物予約
円キャリートレードの分類で特にオフバランス取引の詳細は下記の記事にあります。このブログ記事の参考文献としても読ませていただきました。多少古いですが面白いですよ!
財団法人国際通貨研究所、国際金融トピックス、No133、2007年3月26日、円売りキャリートレードの実態
このオンバランス取引、オフバランス取引の中で、我々小口投機家がお手軽に調べることができるのが、上場取引通貨先物です。例えば、米CME通貨先物ですね。
調べられる円キャリートレード残高
米CME円通貨先物
シカゴマーカンタイル取引所の円通貨先物。参加者の持ち高の集計が毎週掲載されています。ここで大口市場参加者のポジションを知ることができます。
本家のCMEで見ることができますが、為替ドットコムでも見れます。
為替ドットコム、シカゴ通貨先物(円)投機筋(Non-Commercial)のポジション
あとがき:一部でも大丈夫
ここはHow toにもなります。
円キャリートレード残高の確認は一部だけでも大丈夫と考えています。なぜなら、一部をみて全容を想像すればいいからです。
米CMEの残高をみて、結構積み上がってんなぁ。これは市場が円高方向に触れるような材料が出てきたらまずいな。巻き戻しが起こってフラッシュクラッシュが起こるかもなぁ。
こんな感じでいいと思います。
もし、仮に円キャリートレードの全容が把握できたとしても、結局溢れかえった水がどの時点で決壊するのかは誰にも分かりません。
買いのポジションを持っている人は決壊する前に逃げたい。売りのポジションを立てたい人は決壊する直前で市場に参加したい。でも、両者そのタイミングが難しいです。
また、決壊したらしたで、それがどこまで続くのかは、また誰にも分かりません。
なので、どのタイミングで急落が始まり、一旦それが始まっちゃったらどこまで続くのかは、我々小口投機家たちの裁量によるところだと考えています笑。
限界まで情報収集しておいて、そこから先は勝負に出ていくほかありませんね。
以上でした!
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